高校入試 作文の書き方講座【第1回】〜合格作文の基本「型」と「ルール」〜

公立高校の入試では必ず作文が出題されます。50分のテスト時間内に問題も解いた上で作文を書かなければならないので、実質10分~15分程度で200~300字の作文を書く必要があります。

このブログでは作文の書き方のポイントを3回に分けて紹介します。

 

📝 高校入試 作文の書き方講座【第1回】〜合格作文の基本「型」と「ルール」〜

高校入試で出題される作文は、「自分の考えを論理的かつ正確に伝える力」を見られています。「思いつくままに書けばいい」わけではありません。

限られた時間と字数の中で、読み手に伝わる質の高い作文を書くには、「型」と「ルール」を知り、練習を重ねることが重要です。

このシリーズでは、高校入試で求められる作文の書き方の基礎とポイントを、ステップごとに解説していきます!

 

  1. 合格作文の基本は「3段構成」にあり!

高校入試の作文で最も重要で、かつ使いやすい基本の型は「3段構成」です。この型を使うと、あなたの考えが論理的で説得力のある文章として、読み手にまっすぐ伝わります。

段落 呼び方 役割 書く内容
第1段落 序論(結論・主張) 作文全体のテーマと、それに対するあなたの意見(結論)を明確に述べる。 簡潔に「私は〜だと思う。」と断定する形で、一番言いたいことを書く。
第2段落 本論(具体例・理由) 序論で述べた意見を裏付けるための根拠や理由を、具体的な体験やエピソードを交えて詳しく説明する。 「なぜそう言えるのか」という疑問に答える。体験談や客観的な事実を使うと説得力が増す。
第3段落 結論(まとめ・抱負) 本論の内容を踏まえ、序論で述べた意見を再度強調したり、今後の抱負や決意を述べたりして締めくくる。 全体を振り返り、もう一度主張を伝える。未来に向けた前向きな言葉で終わると好印象。

ポイント:第1段落で「結論」を伝えよう!

「起承転結」という構成もありますが、入試作文では「結論から先に述べる」3段構成(序論で結論)が断然おすすめです。

先に結論を示すことで、読み手は「この人はこういう考えなんだな」と理解した上で、続く理由や具体例を読み進めることができます。

これにより、あなたの文章は筋道が通っていると評価されます。

 

  1. 知らないと減点!原稿用紙の基本的なルール

内容が素晴らしくても、原稿用紙の使い方(表記ルール)を間違えると、それだけで減点の対象になる可能性があります。

基本のルールをしっかり守りましょう。

字数の指定は「9割」を目安に!

  • 字数制限は必ず守りましょう。
  • 「400字以内」などと指定がある場合、最低でも8割以上(400字なら320字以上)、できれば9割以上を目指して書くのが鉄則です。
  • 字数が少なすぎると、「内容を深く掘り下げられていない」と判断されることがあります。

段落のルール

  • 作文の書き出し段落を変える時は、必ず1マス空けてから書き始めます。
  • この段落(3段構成)が、文章のまとまりを表します。

句読点(、 。)とカッコ(「」)のルール

  • 句読点(、。)やカッコ(「」)などの記号は、基本的に1マスに1文字使います。
  • 特に注意が必要なのは、行の最初(行頭)に句読点や閉じカッコが来てしまう場合です。この場合は、前の行の最後のマスに、文字と一緒に記号を書き入れてください(詰め込み)。

文体の統一

  • 文末表現は、「です・ます」調か「だ・である」調のどちらか一方に統一しましょう。途中で混ざらないように注意してください。入試作文では「です・ます」調が丁寧で使いやすいことが多いです。

その他、表現の注意点

  • 話し言葉けど、やっぱり、だからなど)は使わず、書き言葉しかし、やはり、したがってなど)を使いましょう。
  • 「ら抜き言葉」(例:見れる → 見られる)などの文法的な誤りにも注意しましょう。

 

次回の記事では、いよいよ作文の「テーマの決め方」「具体的な体験やエピソードの選び方」について詳しく解説していきます。お楽しみに!