おとなの「学び直し」―自分の意志で未来を拓く、自立訓練でのひとコマ―

「もう一度、勉強してみたいんです」

最近、当社が運営する「自立訓練(生活訓練)事業所」へ、「高卒認定試験(高認)のサポートは受けられないか」というお問い合わせをいただく機会が増えています。小学生や中学生の頃のような「大人に言われてやる勉強」ではありません。そこにあるのは、自分の人生を自分の足で歩むための、とても静かで熱い、前向きな「意志」です。今回のブログでは18歳以上の人の学習への取り組みについてご紹介します。

■ 資格、そして高卒認定。その先にある「自分」を目指して

ある方は「将来、この資格を取って仕事がしたい」という明確な目標のために。 またある方は「一度は諦めたけれど、自分に自信をつけるために」と。

高卒認定試験への挑戦も、その大きな一歩です。 8~9科目という壁は一見高く見えますが、合格という結果以上に、「自分で決めた目標に向かって、今日机に向かった」という事実が、何よりの自信へと繋がっていきます。

■ 自分のペースで、「わかる」を取り戻す時間

大人になってからの学び直しには、勇気がいります。 「どこからわからなくなったのかも分からない」という不安に寄り添うため、塾でも使用しているICT教材「すらら」を福祉事業所で活用しています。

誰かと競う必要はありません。 数学のつまずきを中学生の基礎まで遡って解消したり、英語の基本を一つずつ整理したり。 「わかった!」という感覚を取り戻したときの皆さんの表情は、現役の学生以上に輝いて見えることがあります。

■ 福祉と教育が交わる場所

自立訓練は、本来「生活の基盤」を整えるための障害福祉サービスです。 だからこそ、私たちは勉強だけを強いることはしません。

2年という限られた期間の中で、まずは心と体を整え、その土台の上に「学び」を積み上げていく。 もし2年で足りなければ、その後は塾のオンラインサポートへバトンタッチし、納得がいくまで伴走し続ける――。 そんな「途切れない安心感」があるからこそ、皆さんは失敗を恐れずに挑戦できるのだと感じています。

■ 「学びたい」という気持ちに、年齢は関係ない

今のところ、この形での高卒認定合格者はまだこれからという段階です。 しかし、計画を立て毎日コツコツと試験に向けて歩みを進める姿は、周囲のスタッフや他の利用者さんにも良い刺激を与えてくれています。

何歳からでも、どんな状況からでも、学びは始められます。 「次のステップへ進みたい」 その真っ直ぐな想いを、私たちはこれからも全力で応援し、共に歩んでいきたいと思っています。